こんにちは!monaです。
前回は、体質診断編の記事をアップしましたが、今回は一つ一つの体質についてより分かりやすくお伝えしていきたいと思います!
体質別に、おススメ食材・日常の生活においての注意点などをご紹介します。
薬膳は、学ぼうと思うとかなり複雑な理論を知らないといけなくなってしますので、ここではより簡単にライトなお話をしていきます(*^-^*)
…と思いきや、めちゃめちゃ文字数多くなる予感がしたので、『おススメ食材・日常の生活ポイント』だけを抜き取って、別記事に載せておきます。薬膳に興味があって、詳しく知りたい方だけこちらを読んでいただければと!
さらに、体質別薬膳レシピもカテゴリ分けして載せていきたいと思いますので、ご興味あればぜひのぞいてみてみてくださいませ!(^^)!
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※ご注意
著しい体調不良はお医者さんに行きましょう!
最終的な判断・実行・継続はご自身の判断でお願いします。ここでは、一般的な薬膳・中医学の情報をご紹介していますので、個々のお身体の責任は負いかねます。
不安なこと、分からないこと、もっと詳しく自分の体について相談したいときは、漢方内科・漢方薬局でご相談されるのがおすすめです。
妊婦さんには向かない食材や養生法も含まれています。判断はお医者さんに仰ぎましょう!
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Contents
1.これだけは知っておいて欲しいお話
1-1 『人は自然界の一部』といわれる意味
1-2 『気』という概念について
2.気虚さんの体質~体でどんなことがおこってる?~
2-1 巡りのはなし
2-2 温めるはなし
2-3 守るはなし
2-4 営養のはなし
2-5 留めておいておいてくれるはなし
3.どうして気虚になっちゃうの?
4.気を作るのはお腹!?日常生活のポイント
5.気虚さんにおススメの食材
1.これだけは知っておいて欲しいお話
1-1 『人は自然界の一部』といわれる意味
中医学において、「人の体は自然とつながっている」、とか「自然の一部である」といった考え方をします。
この項目は、詳しくその意味を説明しようというわけではなく、「自然界の一部」という考え方が、よく誤解を生みやすい概念なので、さらっとご説明するための項目です。
この考え方や「気」という言葉が胡散臭いと呼ばれたり、宗教やスピリチュアルじみてると言われることもしばしばあります…(;^ω^)
とりあえず、そうではないのでご安心を!(あっ、別に宗教やスピリチュアルを否定するわけではございませんよー!)
ところで、夏ってとっても暑いですよね。体温も上がるし、汗もたくさん出る。なんなら熱中症の危険性もあります。
冬は冬で、すごく寒いし冷えるし風邪もひきやすくなる。秋は喉が乾燥するしー…
要は、人の体も季節・環境など自然の影響をしっかり受けちゃいますよーということです。自然とつながっているということはそういうことです。
みんな、経験などから当たり前に知っていることですが、いざ言葉にして言われると当たり前すぎてなんのこっちゃってなってしまいますよね。
だから、季節や仕事場・居住環境の影響を体も受けていることを認識して頂ければいいと思います。
それを意識することで、これからお話する生活養生の話しもスッと入ってきやすいかと思います!
1-2 『気』という概念について
たぶん、これが最も誤解されやすい言葉かなーと思います( ;∀;)
『気』という考え方は、いろんな意味があるかと思いますが中医学で言うところの『気』は体を動かすエネルギーと考えていただければと!
決して「気持ち」とか「感情」という意味ではないです。
目には見えませんが、血や津液と同じように体に存在するものと考えられています。実際には見えない、けど中医学理論ではそれは在るものとして体系化されているのです。
身近な言葉で「病は気から」という言葉がありますが、この『気』は気持ちということではなく、中医学でいう『気』の概念(体を動かすエネルギー)のことです。
だから、「え!?風邪?そんなん気の持ちようだろ!”病は気から”なんだぞ!」みたいな使い方は色んな意味で間違っております(;^ω^)
この『気』というエネルギーに問題があると病になりやすいぞ、ということです。
なので、科学的な力を使っても観測できない『気』ですが、中医学ではそれは重要なものとしていますよ、という感じで覚えておいていただければ幸いです。
そして次からさっそく、『気』に問題がある体質の解説からしていきたいと思います!
2.気虚さんの体質~体でどんなことがおこってる?~
2-1 巡りのはなし
『気』とは、先ほど説明した通り、体を動かすエネルギーのようなものです。『気虚』とは気が虚している、すなわち気の量が足りない人のことです。
気は血や津液の流れと関係が深く、どれかの流れが滞ると他も悪くなるといったことになってしまいます。
なので、気の量が少なければもちろん、血も津液も巡りが悪くなってしまうのです。
川に例えれば、水の量が多い川の方が流れもスムーズですが、水の量が少ない川はちょろちょろとしか水は流れず、あるところでは水たまりのように停滞してるところもあります。気の量と流れも、そんなふうに考えてみるとわかりやすいかと思います。
気虚によって巡りが悪くなると、一緒に流れている津液や血の巡りも悪くなる。。。とどうなるかというと、体の末端まで血が行き届かず冷えやすくなったり、
内蔵機能が低下したり、また津液が停滞することでむくみなども起こりやすくなってしまいます!それらの症状が、また別の臓腑を弱らせて…と連想ゲームのように不調を増やしていってしまうのです。
2-2 温めるはなし
『気』それ自体には、温める作用があります。気虚による冷えの原因は、先ほどの「血が行き届かず冷えやすくなる」というところもありますが、実は『気』
の不足そのものによるところもあります。
単純に体(内臓含め)を温めてくれる役割も担う『気』は不足すればそれだけ冷えやすい体にもなってしまうのです。
(一方で、熱を帯びる症状に見舞われることもあります。量の少ない川に水たまりのような停滞部分があるように、部分的に気が溜まって集まりすぎてしまうと
熱っぽくなるのです。)
2-3 守るはなし
『気』は、体の内部や体表にも流れています。体表にいる気の役割は主に外からやってくる邪気(体にとって悪い作用を引き起こすもの)を防ぐものです。
気虚によってこの防衛作用が弱まってしまうと、風邪をひきやすくなったり、他の悪影響を受けて具合が悪くなりやすくなります。
2-4 営養のはなし
実はこの『気』、血を作り出してもくれるめっちゃいいやつです。女性の皆さんは、ぜひ『気』を増やしていただきたい…!補血をするなら補気もとても
重要なのです!
気は血と一緒に体を流れていて血を作りながら、体が栄養不足にならないよう痩せすぎたりしないよう営養してくれているのです。なので、気虚になると
痩せてくる・疲れやすい・だるいなどの症状が出てきてしまいます。
2-5 留めておいておいてくれるはなし
「留めておいてくれる」とは何かというと、例えば鼻血、不正出血、尿漏れ、汗、涎などなどなど。。。体の分泌液を体内にきちんと留める役割も果たします。
無駄に流れ出すのをコントロールして止めておいてくれるのです。だから、気虚体質さんは人と同じだけ運動をしても、汗をかきやすいのです。止めておいてくれる
気がないから。。。ぶつけた記憶がないのに、あざができてることもあるし、不正出血も起こしやすい、なかなか大変な体質ですね( ;∀;)
3.どうして気虚になっちゃうの?
気虚になってしまう原因はいろいろあります。例えば、働きすぎ、運動のしすぎ、お腹を過度に壊した、そもそもお腹が弱い、などなど。。。
しかし、大体が「気をたくさん消耗してしまった」か「元々、気を生み出す能力が低い」に当てはまるかと思います。(高齢による気虚もありますがここでは
割愛させていただきます)
4. 気を作るのはお腹!?日常生活のポイント
気虚になる理由を知ると、何となく感じるかもしれませんが、『気』を作るのは主にお腹=消化器官の役割によるところが大きいです。
肺も外気から気を取り込んでくれていますが、消化器官を壊してしまうと気虚まっしぐらです。
それはなぜかというと、お腹(中医学で言うところの‘脾’)が普段食べている食物か『気』を作ってくれているから。
なので、お腹に良くないことを続けていると機能が低下し、やがて気も減ってきてしますのです。
特に、子供のころからお腹が弱い人は気虚であることが多いのでお腹を労わってあげましょう…!
それでは、日常生活で気虚さんが注意するポイントをご紹介します。
1お腹を冷やす、食べすぎる、脂っこいもの、冷たいもの、甘いものを食べすぎるなどお腹に負担をかけない
気を作ってくれるお腹に負担をかけてしまうと、気を生成する能力が下がってしまいます。
ちなみに疲れていると甘いものが食べたくなりますが、実はそれはお腹が弱ってきた証拠…!甘いものはすぐエネルギーになってくれるのでお腹が欲しがってしまうのです。
しかし、そこで甘いものをたくさん食べてしまうと、余計にお腹を傷めてしまいます。少しだけ食べたら、あとはちょっと我慢して(ストレスになるほどの我慢はしなくていいですよ~)、お腹にやさしいものを摂ったり体の疲れを癒してあげましょう。
2睡眠不足、ダメ、ぜったい
なるべく睡眠はとりましょう!睡眠は気を消耗しない行動です。なかなか、仕事している日中は難しいですが、お昼休みに少しお昼寝するのもおススメです。
3ホットヨガなど、汗をかきすぎる運動は避ける
汗をかく=気が流れ出るとイメージしましょう。特に人より汗をかきやすく、止まりにくい気虚さんは、余計に症状を悪化させてしまいます。しかし、まったく運動してはいけない
ということではありません。血流が良くなる程度の運動、もしくはうっすら汗をかくくらいならOK!お散歩程度がおススメです。(実際、私が食養内科に通院していたころ、テニス・ランニングみたいな運動は避けなさいと先生から言われておりました(;^_^A))
逆に、巡りが良くなるくらいの軽い運動は、気を生んでくれます。
4働きすぎ、無理する
気も消耗しますし、内蔵機能も低下してしまいます…!結果、消化能力まで落ちてしまうので働きすぎにはご注意を!
5.気虚さんにおススメの食材
・スーパーで手に入る気軽な食材
鶏肉/脂身少なめなもの。脂っこいと、逆に消化能力を下げてしまいます。
米・もち米/もち米は、むくみのある人は注意を。普通の白米の方が食べやすいかもしれないです。むくみがなければ、もち米をおススメします。
きのこ類/特にシイタケがおススメです。
山芋/『山のウナギ』の名は伊達じゃありません…!山芋は薬効が高いのです。長いもでも、自然薯、大和イモでもOK!
イモ類/かぼちゃ、さつまいも、じゃがいもなど、自然な甘みのあるイモ類は、脾(消化器官)の養生に役立ちます。
豆類/大豆、枝豆、とうもろこしなど。
栗/補気の他に体を温めてくれたりします。
牛肉/滋養強壮食品なので、力は強いですが、消化能力が極端に落ちているときは注意が必要です。
・買えるところは限られるけど、ちょっと効能が高めなもの
大棗/紅棗、赤棗など、ネットショップを覗くと結構色んな名前で書かれていますが、個人的には新疆ウイグル自治区産の棗が、皮が柔らかくて食べやすいです。そしてとても大きい(笑)。気虚の他にも、貧血、美肌、精神安定、などなどたくさんの効果があるので、
特に女性におススメです。私も、棗だけは切らさないように家に常備しております(*^-^*)
霊芝/ちょっとお高いんですが…(;^ω^)副作用がなく、どの体質でも使ってOKな優秀な生薬です。免疫力を高めてくれるで有名かも
しれません。わたしは、薬膳の先生につかれた時に薬膳茶にして飲むよう言われてから、霊芝も常備するようになりました。
粟/もちあわと書かれているものを主に使います。粟だけで作った粟がゆは、暴飲暴食した次の日やお腹の調子が悪い時に調子を整えて、
消化の働きを正しく戻してくれます。消化機能が正常に戻ると、人によっては体重が減ったり増えたり、甘いスイーツ類を欲したりしなくなるようです。
私はスイーツ大好きですが、お腹の調子がいいと逆に甘いものは全然ほしくならなくなる方です。
・補気食材と合わせるといいもの
しょうが/冷え・むくみのある人に。しかしながら、貧血気味で肌や髪、爪がパサつく人には不向きです。温める効果のあることで有名なショウガですが、万人に向いているわけではないのでご注意ください。
にんにく・ネギ/上記と同じような注意点があります。ショウガもそうですが、刺激物なのでお腹の調子が悪い時はあまり食べないほうが無難です。
ミョウガ・にら/体を温めて、滞りをスムーズにしてくれます。巡りを改善するものを摂るときは、補気・補血食材と取るようにしましょう!
シナモン/特に下半身をよく温めてくれます。足が冷える人に。
黒きくらげ/補血と巡りを改善。
サフラン・紅花/血の巡りを改善。ただし、妊婦さんはNG!
ターメリック/血の巡りを改善。
・スーパーでなかなか買えない食材、どこで買える?
大棗、霊芝、紅花…東京近郊だと、新大久保や横浜中華街など中国系食品のお店で手に入ります。また、ネットでも注文可能です。
□アジアンストア (ネット注文可能)
サフラン・ターメリック・粟/スーパーによっては売ってるところもあります。西武百貨店の食品コーナー、自然食品のお店、プチ高級スーパーなどに置いてあります。
ご紹介の他にも、中華食材店はたくさんあるのでぜひ自分のお気に入りのお店を探してみてください。
長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました!次回は、気滞の体質のご紹介をしたいと思います!
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